West Side Story

三ヶ月も前から、自分の誕生日プレゼントをリクエストするという、かつてない暴挙に出たのは、誕生日に劇団四季の「West Side Story」がコンベンションセンターに来ると知ったからだった。発売日前に思い切って打ち明けてみたが、販売開始後数時間で完売な勢いだったと聞き、言ってみるもんだとしみじみ思った。


以前も書いたが、私は四季という劇団がそれほど好みではないーというのは主演の華が欠けるのとナンバーの和訳が微妙なためだが、島暮らしの身にとってはそれすらも贅沢なチケットになる。また、「West Side Story」という演目も、シェイクスピアの悲劇、「ロメオとジュリエット」現代版(当時の)といったところだろうが、日本でのんびり育った身としては、「少年ギャング(?)が中立地帯の体育館(??)でダンスパーティー(???)」などよりも、「キャピュレット家のパーティに忍び込んだロメオ」の方がずっと想像しやすく、いっそ舞台は14世紀のイタリアで良かったのになんて思えてしまうわけで、だがしかし、そういった自分の嗜好さえ超越し魅せてくれるのがミュージカルナンバーなのだ。


とにかく男だらけで始まるのが私にとっては面白くないのだが、こんな演目でも宝塚ならみんなオナゴなのにと思いつつも次第に見入っていったところで、一幕最後の代表ナンバー「Tonight(Quintet)」が。この毛が逆立つような感覚を味わいたいがために、何度も何度も劇場に足を運んでしまうんだろう。


最後はあっさり。沖縄公演だからなのか四季のやりかたなのか知らないが、今回のカーテンコールはたったの二回。そこまで拍手が少なかったとは思わないんだが。しかも、一応千秋楽でもあるし。観客側のテンションにもよるが、やっぱりバレエやミュージカルは最低でも七回くらいはカーテンコールしてほしいと個人的に思う。そして無音よりは、劇中でさんざん聞いてきたナンバーが鳴り止まない拍手の背景にあればさらに毛が逆立つので、ナンバーを合唱しながら大階段を降りる(グランドフィナーレ)宝塚歌劇スタイルはやはり良い。


というわけで、一にも二にもナンバー。どんな話でも背景でも出演者でも、ナンバーが素晴らしければ感極まるのがミュージカルの醍醐味(?)。「Tonight」て少しディズニーの匂いするよね。