読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

伊平屋島旅記

今年の夏休みは伊平屋島。移住当初から、瀬戸内に趣の似ている羽地内海が好きで、運天港から出航する船で離島に渡るのが夢だった。運天港からは、伊平屋島伊是名島への便が出る。今回は、日食の際に行くはずだった天の岩戸に今更ながら行きたいこともあって、伊平屋島へ行くことになった。昼過ぎに前泊港に到着し、ぶらっと周りながら食事処でも探そうかとドライブしていたところ、一件も探せずじまいで一周してしまった。けっきょく港の喫茶店で泣きつき、営業時間外にもかかわらずカレーを恵んでもらう。モズクパンのトーストもおまけでくれた。よほど飢えて見えたんだろう。


その後、米崎ビーチでひと泳ぎ。ミントブルーの海は、北部の海とも比較できないほどきれい。「南部の海で泳ぎたくない」とか聞く度に十分じゃないかと思っていたが、そんな気持ちも分かるような気になってくる。この砂まで透けて見える広い海が貸切とは。遊んでいたら、どきんさんが車から飛び出してきて海へダイブ。なんだか楽しそうだった。あくびさんは、日焼けが気になるお年頃なのか、車から出てこなかった。


明るいうちに寝床をなんとかしようと、簡易テントを組み立て、かまどを作る。火を起こすのは楽しかった。キャンプ場なので。着火剤などなくとも簡単に火が燃え上がる。朝夕の通り雨で湿った枝、すぐに燃え上がる細い枝と、軸となる太い枝を絶妙に組み合わせていく楽しさ。子供の頃に習ったなかで、ひとつでも役立つことがあったことを嬉しく思う。とにかく、火の番に夢中になってしまった。缶詰を焼いて酒の肴にしたり、そうめんを茹でてたり、肉焼きそばにしたり、フライパンと箸だけでなんでもできた。


星は空中に隙間なく埋め尽くされているといっても過言ではないくらい満天だった。こんな数多の星のなかから星座を描いた人を尊敬する。らんたん持って浜まで行き、ビール片手に星を眺めたり、そのまま酔っ払って眠りこけたり、居酒屋や商店の人々も親切だったり、海の色は今まで見たどの離島の色とも違ったり、犬どもが海で広場でおおはしゃぎで駆け回ったり。時折喧嘩もしつつ、楽しかった。