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きみに読む物語

2004年 米
監督 Nick Cassavetes
Duke James Garner
Alice Calhoun Gena Rowlands
Noah Calhoun Ryan Gosling
Alice Hamilton Rachel Anne McAdams

療養生活を送る老女に、くり返しひとつの物語を読み聞かせる老人。それは、第二次世界大戦前のノース・カロライナで出逢った、身分違いの若い男女の物語だった。恋に落ち、ひと夏を共に過ごしたノアとアリーは、娘の将来を案じた両親、さらに戦争に引き裂かれ、数年後再会する。


認知症や兵役、生活や病院生活、何もかもが綺麗に描かれすぎている感がある。そして、アリーの気性が荒すぎて、ビジュアル以外の良さがイマイチ伝わらない。が、若い二人のロマンスよりも、再会に歓喜した直後のデュークの悲しみと嗚咽に涙が止まらなくなる。自分に最も近しい人を警戒せねばならなくなる、警戒されねばならなくなる、それはどんなに悲しいだろう。頭では分かっている、分かっているのに、潜在意識を疑いたくなってしまう、そしてそんな自分を恥じる。自分を絶望から救ってくれる人はもういない。いや、いるのに、いない。悲しむことも憎むことも諦めることも許されず、ただ事実を受け止めるしかない。物語の著者がアリーであったことがまた切ない。愛し合って信じあって満たされていた中で、想像できただろうか。繰り返しこの物語を読むことの意味が。その辛さが。


ところで主演のレイチェル・マクアダムスライアン・ゴズリングはそのまま交際を始めすぐ破局したそうで。現実って物語のようにはいかないもんだ。