放浪

どこに行ってもないちゃーが多くてうんざりするって聞く度に、申し訳ないと思う。私に向かって言うなら、私はそのないちゃーに含まれていないんだろう。悪気はないのだ。それでも、私も移住者であることには変わりない。家電を減らし、水を節約し、洗剤を一切使わず、添加物も摂らず、菜を育て。地元の人間よりよほど気をつけて暮らしていたって、その事実は変わらない。経済なんかいいからこれ以上破壊しないでほしい。正しいことを言っていると思う。私もそう思う。ないちゃーはこれ以上この島に要らないと言われれば私も頷く。私も要らないのだ。出身はどうやったところで変えられない。どんなにここで暮らしていても、ないちゃーでしかない。むしろ、そう言い切れる土地なんてない気がする。混血とはそういうことだ。どこにいても余所者でしかない。そこで言い訳する気も、悲しそうにする気も、謙遜してみせる気にもならない。事実は事実としてそこにあるし、私ができるのは黙って頷くことくらいしかない。金金と喜んで迎える人より、要らないと言えるこの人が好きだから、その要らないに自分が含まれてしまうことになっても仕方ないと思う。ただ、漠然と何年経ってもこの土地のもんにはなれないんだなと思う。当たり前じゃないかそんなこと今更。

根付くということに、強く憧れたまま放浪しつづけるんだろう。それは、単に棲家の話じゃなく、どこをとって見てもそういう生き方しかできないようにできてるんじゃないだろうか。今も探している。においを嗅いだだけでここだって分かるような場所が、どこかにあるんだと思う。