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とびらをあけて

自分らしい孤独 あなたの歌を歌うため

何かを告げられるのかと思った。悪い予感がして、気をしっかり持って座っていた。いつまで経っても何も起こらずに、一時間ほどして取り越し苦労なんだろうと察した。


けっきょく、話を聞いてもらいたい人も、言葉をもらいたい人も、わかってほしい人も、一生懸命聞いてくれる人も、本当にわかってくれる人も、いちばん欲しい言葉をくれる人も、全部同じ人なんだよ。それは奇跡みたいなことで、同時に悲しいことだ。なぜその言葉をあなたがいうんだ。誰もいえないことをさらっというんだ。それが私にとってどれだけ幸せで、どれほどの絶望か。知るはずがない。そんなことさえ、私が今どんな顔をしているかさえ、伝えられないんだから。喜びも悲しみもしなければいいだけだ。そんな人がどこかにきっといると思っていた。そして、いた。それだけのことだ。こんなに親切にしてもらっているのに、すぐ余計なことまでいいそうになる。いやきっといっているんだろう。恩を仇では返したくないのに。誤魔化すことばかりが上手くなる。真っ直ぐ向き合える日なんてこないんじゃないのか。当たり前だ。そんな日がくるはずがない。


この歌思い出した。昔、天海祐希の歌でいちばん好きだった、木村信司のデビュー作『扉のこちら 〜オー・ヘンリー著「よみがえった改心」より〜(93)』の劇中歌。これ聞くたびに、今でも泣きそうになる。てか泣く。曲もさることながら話が素晴らしい。原作を初めて読んだのは、確か英語の教科書だったと思う。英語の教科書なんて六年間分でこれしか覚えていないから、ずいぶん印象的だったんだろう。ジミー・バレンタインはルパンより格好良い! 昔、作者も知らずに読んでいたが、オー・ヘンリーの作品はたいてい好きだとずっと後に知った「最後の一葉」「都会の敗北」「よみがえった改心」「賢者の贈り物」、大切なものが詰まっている話ばかり。

「とびらをあけて」
いくつもの扉を開け放ち 今このときまでたどりついた
凍えた心抱えて目覚めた朝も あたたかな光射す日を信じ続けて

ふと振り返れば 求めていたぬくもりに優しく包まれて
子どもの頃に憧れ続けたすべてを 僕はあなたにみている
すべてを許し叶えるまばゆい光を 僕はあなたにみている

すごい歌詞だよ。こんなのすごいよな。この後のコーラスも大好きだ。もうこれすっごい観たもんな。百回以上は観たよな。今日も観よ。


舞台の天海が好きだったが、それ以上に佳子ちゃんが好きだった。ちょっとスレた役とかさ。小柄なのにパワーと華がある舞台人は好き。佳子ちゃん、また舞台復帰してくれないかなあ。天海でようつべ漁ってたらいいものみつけちゃった! 五年前の江角の川島芳子と、天海の李香蘭。このあたりの話は好きだ。満州は私の出生と無関係ではないしな。


佳子ちゃんかわいいよ佳子ちゃん。