帰郷はとても難しい

島暮らしを始めて二年半、初めて帰郷した。親族の行事では二度行ったけれど、自ら行こうと初めて思えた。この一年間、毎月ひっきりなしに人が遊びに来て「今回はアンタに会うのが目的だから」と言っては観光もせずに一緒に飲んだくれてくれたというか、私の方がいつも先にダウンだったけど。こういうのは嬉しいもんだなぁと知って、自分も久しく会ってない人や、遊びに来てくれた人にお礼も兼ねて会いに行こうと思った。のに、難しいもんだ。全体的に申し訳ないやら情けないやら。けっきょく私が出向いたのは東京までで、会いに来てくれたのは皆だったし、たくさんの人がいたのでわざわざ出向いてくれたひとり々となかなかゆっくり話しもできず。偶然バッタリ会った人もたくさんいて、さらに出発数時間前まで寝込んでいたのも手伝い、あの状態では良くやったとは思いつつも、非常に申し訳ないやらもったいないやらわじわじ。「二晩じゃ無理だよ」と言われて頷くばかりだった。


そんな燃焼しきれないものを引きずりつつもすこく楽しかった。夜中だったのに飛行機着く時間に合わせて待っててくれた人たちも、国外へ発つ瞬間まで遊んでくれたのも、二日連続でシャンパン開けてもらったのも、他にもたくさん誕生日祝ってもらったのも、慣れない徹夜で頑張ってくれたのも、たくさんの人にばったり再会したのも、いっぱい気を使ってくれたのも、東北から駆けつけてくれたのも、瀕死の状態で泊めていただいたのも、全部有り難かった。久々に見れた顔がたくさんあった。みんな名指しで書き留めたいとこだけど、きっと忘れないからやめとく。誰も片手間なんかにはできない人なのに、慌しくて自己嫌悪。会えなかった人もたくさん居たけれど、それで良かったかもしれない。一人一晩くらいの勢いでゆっくり話しに行きたい。でもひと月あっても足りないや。だからと言って絞り込めるもんでもなく、帰郷はほんとうに難しいと思った。


残りの二晩は両親の所へ。とっても好きな二人だから、これはこれで譲れない。一晩はゆっくり話して、翌日四人でディズニーシーに行った。両親も喜んでいたし行ってよかった、と言うより連れて行ってくれてありがとう。父さんがドライバーに徹するのは辛かったはず。だって楽しい時ほど飲みたいよね。ありがとう。

家に戻ると志乃が駆けつけてくれた。半年前に島まで来てくれたのに。夜遅いし、家と職場は遠いし、明日も仕事だろうからいいよと言ったら「だってせっかく来てるのに」と。なんか染みた、身に染みた。会ったり話したりそういうのはついでにマナベもいればいいねーくらいだろうし、たくさんの人が遊びに来てもそれは島って立地がでかいと思ってたんだけど。私に付属してくるもの、例えば住んでる場所とか共通の知り合いとか、そんなの全部取っ払った状態で私に会うためだけに無理する人がいるのだ。よく考えれば数日前に会った中にだってそんな人たくさんいた。それでますます申し訳ないなぁと思う。なんだか誰にでも頼りっぱなしで情けない。周り中いいやつだらけ。なにかするのは楽しいけど、してもらいっぱは落ち着かない。いつか大満足で飛行機に乗る日がくるのかな。難しそうだな・・・ せめて会いに来てくださった人たちだけでも、全力でもてなそう。

あとはあれだ、体調管理をね、もう若くないんだからちゃんとしないとね。やっとげほげほできるようになった。咳もできないほどの激痛っていうの? あんなに喉腫れるもんなの? ビール飲むたびにショック死しそうだった。情けない。でもとっても旨い酒だった。あれもこれも譲れないな。五日ぶりの我が家は、犬が清潔なハウスで元気にしていて、ブランキーでおかえりしてもらってありがとうございました。