笑い上戸のちっちゃい鈴

離れて十年経つ。一端に自立したつもりでやってきたし、最終的に自分を支えているのは自分自身だと思っていた。でもそうじゃないみたい。離れた場所であの人が笑ってるから、それによって自分も笑いながら過ごせてるなんて気付きもしないほど頼ってた。頼ってると悟らせないほど頼らせるのが究極のそれなのか。そんなことも知らなかった。離れた場所で笑っている人がいなきゃ自分が笑えないだなんて知らなかった。どんなに離れてても会わなくても声を聞かなくても思い出さなくても良いのだ。あの人が遠くで笑ってればそれだけで平和だ。どんなに声を聞いてもあの人が笑ってなけりゃうまくバランスがとれない。


星の王子さまの鈴を思った。遠くにいてもお互い笑ってようなんて思ったことないわけじゃないけど、それは友人とお互い頑張ろうぜ的な気持ちであって実際そいつに何かあれば心配するし会いに行きたくなるけど、足元から何もかも崩されるような恐怖を感じる想いとはまた別なんだと知った。島に来てから首輪を外せない。それによっておらはいつまでもあの人の所有物だと思えるしずっとそうでいたい。