京都議定書の実態

パソコンの整理をしてたら、京都議定書発効から一年経った頃書いたものの長すぎて放置してたのが出てきた。書いてから三ヶ月過ぎている。なんか変わってるかもしれないけどまた機会逃しちゃうからとりあえず置いとく。

京都議定書
1997年、京都市で開かれたCOP3[第3回気候変動枠組条約締約国会議]の議定書。温室効果ガスの一種、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、HFCs、PFCs、六フッ化硫黄の削減を、2008年〜2012年の間に達成せよ。

これは、環境を建前としたビジネスの話。


石油、石炭、天然ガスのような「エネルギー源」とは。数億年前、生物が太陽エネルギーを吸収し、空気中"の二酸化炭素"を"炭素の化合物"にして蓄積した、生物の死骸。燃やすとエネルギーがでて、炭素の化合物は二酸化炭素になる。つまり現在の人間活動システムで言うと、「二酸化炭素の排出を減らす=経済活動を抑制する」ということになる。喜んで参加したい先進国は無い。


COP3は一九九七年。議定書の発行は二〇〇五年二月十六日。何故八年もかかったのか。
議定書の発行要件は2つ

1)条約の締約国55カ国以上の締結
2)1990年における先進国のCO2排出量の55%を占める先進国の締結

あまり関係ない国ばっか参加するんじゃ意味無いってこと。全世界排出量の1/4を占め、一位独走の米ブッシュ政権が京都議定書から離脱した状態では始められなかった。米の参加しない理由は、電力の半分近くを石炭火力でまかなっているため。二酸化酸素の排出が少ない天然ガスや石油原子力にシフトすると、貿易赤字増。炭鉱閉山による失業問題の懸念。原子力についてはスリーマイル事故以降、新設されていない。もっともこれに関しては、プルトニウム確保のため原発から撤退できずにいる日本の方が恥ずかしい。それともう一つ。
石油生産のピークが過ぎれば、いずれ枯渇するため自然解決する。むしろ限りがあるものだからこそ、今抑制なぞせず我国が使い切ってしまわなければ! でた! ジャイアニズム


こんなニュースもあった。ニューヨーク・タイムズは、NASAの科学者ジェームズ・ハンセン氏が、地球温暖化防止のため温室効果ガス排出の早急な削減を訴えたところ、講演や取材をNASAに制限されたと報じた。国からの圧力。言論の自由がないのは、日米同じ。米側の断り文句は、「なんで先進国だけやんなきゃいけないの?」「今経済調子イイから邪魔しないで」「金で解決するなら意味ないじゃん」と、こんな感じ。子供の屁理屈系。その金で解決ってなんだろう。米は当初0%削減を主張していたが、排出権取引を条件に目標値を7%まで引き上げた。排出権市場に乗りたい意思が多少でもあったってことだ。この排出権取引がまさに金で解決する仕組み。目標達成できてる国から排出権を買う。達成できてる国はそのままでいいじゃん! 先進国が減らさないと無意味。サルでも分ること。ここが、環境問題ではなく、ビジネスだと言われる所以。米・濠は現在も離脱している。侵略移民根性丸出し。発効要件が満たせたのは、二〇〇四年十一月四日、露プーチンの批准によるもの。その90日後の2月16日に国際法として発効することができた。

【批准-ひじゅん】全権委員が署名した条約に対する、当事国における最終的な確認・同意の手続き。by大辞泉

各国はずっとロシアのご機嫌とりをしてきた。そもそも基準年を1990年に設定してあること自体、ロシアへの経済援助や批准推進のため。90年から経済が停滞している露は何もせずとも達成できちゃうどころか、排出権取引のおかげでお金までもらえちゃう!さらに米への牽制にもなる。美味しいことだらけ。じゃぁ日本は何が美味しいのか? もちろん経済界を中心に猛反対されたが、それを押し切り国連に受諾書を寄託したのは2004年のこと。橋本総理が言っちゃった手前? 日本の目標は、90年比で-6%のはずなのに、2003年度の報告では7%増。増えすぎ。今はチーム・マイナス13%にしないと。家庭排出量は2003年度で30%以上増えている。恥ずかしいね。


もちろん達成なんかできない。じゃあどうするのか? 権利を買う。活用するのは、クリーン開発メカニズム(CDM)。発展途上国で実現した排出削減を先進国の削減分としてカウントできる仕組み。これまでに行ってきた途上国援助の内容を少し変えるだけで、排出権が獲得できる。同時に成長が盛んな市場への支配力もゲッツ。このCDM環境を整えているのが日本。モデルは他の先進国にも応用が効く。削減のノウハウは、それ自体も商品となり、削減量という名の商品をも生み出す。そして、削減義務が発生する08年には、世界中の議定書批准国が参加した、巨大な市場が完成。


議定書ってのはこんな構想のこと。最大排出量を誇る米を参加させない限り、温暖化は止められないと言われている。が、排出権取引なんてやってるなら、どこが参加しようが全く意味ない。笑っちゃうね。しかも監査の不正、調査結果の買収は米の十八番なので参加してもらったとこで結局無意味だ。でもさ、アゲアシ取るのは簡単だ。子どもでもできる。これは、政治だ、ビジネスだ、環境じゃない。先進国の責任・途上国の責任。金で解決してるから無意味。それより、米の牽制に役立てたい。環境を口実に一儲けしたい。議定書関係の話はいつもこんなのばっかりでどろどろしすぎ。排出量No.1のアメリカ、No.2の中国、No.5のインド3カ国で、地球全体の約七割のCO2を排出しているにも関わらずこの三国が不参加。環境保護にはならないかもしれない。

温暖化は太陽活動によるものなのかもしれない。でも、その実情がどんなに汚れててもチーム・マイナス6%の文句は個々への働きかけができる。世界一の環境対策を施してきた日本にこれ以上の削減は無理なんて良く言うよ笑っちゃう。全然まだまだできる。地球が生まれてから気候の変化なんてあたりまえのようにあったし、でもそんなでかいことと比べて屁理屈言わなくても近年の発展が異常なんだってことは事実だ。